微少信号にきをつけろ! 最近、インシュレータを開発した。こういことやっていると、一部のイルンゴファンから、アクササリばかりやらず、コンポ本体を早くやれ、とお叱りをうけたりする。けれど、僕には周辺機材を開発しないといけない、れっきとした理由があるのだ。 だから少しばかり、言い訳をさせて欲しい。80年代に海外で高級ケーブルメーカーが話題となり、90年代は日本でもケーブルが全盛時代となった。同様に、インシュレータやら…
音楽が楽しくなる音 最近の若いオーディオマニア層は、ご夫婦で仲良くオーディオも楽しんでいらっしゃる方が多い。イルンゴを設立したおかげで、僕は沢山のご夫婦とお知り合いになれた。しかし、どちらの奥方も積極的に「音質」決定に関与していることに、時代の流れを感じている。僕のように、オーディオ装置の置いてある部屋、(それはリビングであることが多いのだが)、そこに伺って、「何かつまらない」という現状の音を改善して、導入後の効果…
カレー屋ガンジー あれは確か初夏の頃。新宿東口のパソコンショップ「さくらや」で品物を物色した日の出来事だった。品数が多い店の中を、あれこれ見てまわったので空腹を覚えた。暑さもあって、なぜかカレーが喰いたくなった。どこかに無いか?仕事場と違いパソコンが無い。最近は知りたいことがあると何でもまずパソコンで検索するようになったから、こういうときは方位磁石を持たないで砂漠を歩きだすような気分におそわれる。昔は違ったぞ。盛…
Jazz喫茶CANDY ついこの間のことだが、ジャズ喫茶のCANDYという店に伺った。場所は千葉県のJR稲毛駅前。開業が1976年。少々古びたビルの地階へと向かう階段が急角度で狭い。このあたりは古典的ジャズ喫茶の伝統を十分に踏襲している。古いスピーカボックスのフロントバフルを貼り付けたドアは、ジャズという音楽のアウトローを物語るつもりか、はたまた、それとも破れかぶれのデザインか。で、そのドアをグイと押し開けるとコルトレ…
胴間声の魅力 この夏、桐生でクルトヴァイルをテーマにしたコンサートがあった。そうなると主役は瀬間千恵さん。瀬間さんは60才以上の人には知れ渡った存在だろう。クルトヴァイルの歌い手として日本でも貴重な方である。妖艶な美貌でかつては銀巴里の女王と云われた存在らしいが、鼻垂れ小僧だった僕は往時を知らない。その日、早朝から桐生に向かった。裏方応援を頼まれたのだ。知人の録音ミキサーが本来はやらないPAを行うという…
十人十色というけれど・・・ さて、何から書き始めようか。「MJ・無線と実験」誌に「音まみれの日々」を連載していた頃から、随分と月日が流れた。その間にサラリーマンを辞め、独立なんぞしてしまったものだから、時の経過が3倍ほど早くなった気がする。 独立の経緯はいずれ書くことにして、まずは近況を。 ここ数年、DACだのケーブルだのを持って、お客様のところに行くことが多い。仕事を離れて、全く昔と同じく道楽の仲間として、マ…